2023.07.11
(準備中)
ソーシャルデザインの自覚が高まるのは、20世紀後半になって商業デザインの負の側面が目立つにつれて、デザイナーの社会責任がますます問われてからだと考えられます。ソーシャルデザインは、利益をあげるよりも社会問題の解決を優先するデザインとして知られており、この名称はいまや、大学・行政・企業において便利に使われる常套句となりつつあります。そこで、いまいちどその意味を問い直し、デザイナーの社会的役割について考える必要がありそうです。ソーシャルデザインはその性格上、社会実践のハウツーとして語られがちですが、シンポジウムでは、ソーシャルデザインの歴史や、ソーシャルデザインの哲学への扉をひらいてみたいと思います。このように、ソーシャルデザインをめぐって議論することは、今日のデザイン概念そのものを反省することにつながるでしょう。シンポジウムをとおして、デザイン学のこれからの課題をとらえようと思います。
開催あいさつ
藤田治彦|意匠学会|大阪大学名誉教授
このシンポジウムについて
高安啓介|意匠学会|大阪大学
Lovely Interaction Design for Sustainability
工藤芳彰|日本デザイン学会|拓殖大学
教育・法律・チャリティー
ヴィクトリア朝の工芸デザインとソーシャル・ネットワーク
横山千晶|意匠学会|慶應義塾大学
「景観力」という名のソーシャルデザイン
藤本英子|芸術工学会|京都市立芸術大学
デジタルアートを活用した教育としてのソーシャルデザイン
渡邉哲意|道具学会|宝塚大学
ソーシャルデザインの方法論深化に向けて
複雑な社会関係と相互影響の視点から
水内智英|基礎デザイン学会|京都工芸繊維大学
ディスカッション
歴史 |哲学 |実践 |教育|未来