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中国西南地方の苗族、土家族の
集落空間における自然観に関する研究

任亜鵬、齊木崇人

A Study on the“Natural View” from the Ethnic Composition of Miao and Tujia National Minorities in the Chinese Southwest Provinces
REN Yapeng & SAIKI Takahito
受理 2011/05/12、採用決定 2011/08/29 【建築・環境デザイン】

要約

 本研究は、現在の中国の農村建設において伝統的な自然観を軽視している問題を捉え、苗族、土家族の伝統的な集落あるいは建築群を対象に、現地調査と『道徳経』注1 などの文献調査を通じて中国南方少数民族の集落空間における自然観を考究することを目的とする。固有の文化と習俗を持つ苗族、土家族の集落は、現在の自然観を軽視した中国の農村建設に対して重要な参考価値があると考えられる。
 本研究の調査対象として苗族、土家族の伝統的な集落あるいは建築群注2 を五箇所選定し、集落の立地選択、周辺環境、自然資源の分布・使用状況、建築配置などを集落空間の構成要素として位置付け、空間構成の特性を調査し、当地の概要と歴史について現地調査で得られた資料と文献により、その内容を明らかとした。
 また、現地の調査内容と『道徳経』注1 から抽出した自然観念を結び、文献記録と集落の実態、集落と集落の比較を行い、「伝統的な自然観」が集落空間、建築空間へどの様に反映しているか、その実態を明らかにした。
 その結果、苗族、土家族の伝統的な集落の立地環境としては、A . 尾根、山腹、B. 山裾、平地、C. 水辺の三つの立地環境に分類し、抽出した対象集落において、伝統的な自然観を比較・考察した。結論として中国南方少数民族の集落空間の中に含まれている自然観はその変容過程においてA .「自然を尊重する」、B.「自然に順応する」、C.「自然を適度に開発する」、D.「自然を保護する」。E.「自然と共生する」の五つの自然観で変容していることを明らかとした。





Last-modified: 2017-06-13 (火) 19:28:37 (643d)