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街区棟数密度からみた都市の様相に関する研究

東京、名古屋、大阪を対象として

中尾尚世、伊藤恭行

SUTUDY ON ASPECTS OF URBAN SPACE BASED ON BUILDING DENSITY ON BLOCKS
case study on Tokyo,Nagoya and Osaka
Naoyo Nakao, Yasuyuki Ito
受付:2016/3/21、採用決定:2016/11/25【建築・環境デザイン】

要約

 本研究の目的は、建蔽率と並んで都市における密度の基本的特徴量である棟数密度に着目し、それらの指標を個々の街区の特徴量としての街区棟数密度および街区建蔽率と定義することにより、東京、名古屋、大阪の都心部から周辺部(住宅地等)にかけての都市の様相を把握することである。
 まず、街区建蔽率の指標から3都市を分析した。分析を通して、東京、大阪では街区建蔽率が高い(60%以上)街区が過半の領域を占めるのに対し、名古屋においては街区建蔽率が中程度(40%以上60%未満)の街区が過半を占めることが認識できた。
 次に、街区棟数密度の指標から3都市を分析した。分析を通して、名古屋、大阪においては街区棟数密度が中程度未満(60棟/ha未満)の街区が過半を占めるが、東京では街区棟数密度が高い(60棟/ha以上)街区が過半を占めており、特に街区棟数密度が非常に高い(80棟/ha以上)街区が他都市と比べ広範囲に渡って分布していることが認識できた。
 最後に、街区棟数密度と街区建蔽率を相互に参照して3都市を分析した。街区棟数密度を「L: 40棟/ha未満、M: 40棟/ha以上80棟/ha未満、H: 80棟/ha以上」の3段階に、街区建蔽率を「l: 33%未満、m: 33%以上66%未満、h: 66%以上」の3段階に分け、各々の街区をHh,Hm,Hl,Mh,Mm,Ml,Lh,Lm,Llの9種類に分類し、地図上に表現し分析を行った。分析を通して、いずれの都市においても中心市街地でLh、Mhが集中しているが、それ以外の領域では3都市で全く異なる特徴を示すことが認識できた。東京では中心市街地を除く領域において、Hh、Hmが多くみられるが、名古屋においてはMmが最も多くみられる。一方で大阪においては、中心市街地を中心に、Lmが多い領域、Hh、Hmが多い領域、Mh、Mmが多い領域など、多様な領域が混在することが認識できた。
 分析を通して、各都市の都心部から周辺部にかけての様相を通りや交差点などを認識しながら実感に即した形で把握すること、また、各都市が持つ空間的特徴及び差異と類似を把握することができた。さらに、各都市においての街区棟数密度と街区建蔽率の変化が滑らかに推移する部分と、ある境界を境に急激に変化する部分を明確に認識することができた。




Last-modified: 2017-06-13 (火) 19:53:03 (126d)