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屋外電光板の画像コンテンツが
街路景観に与える影響に関する研究

金 明煥、 佐藤 優

A Study on the Influence of Outdoor video advertising's Moving Image Contents on the Streetscape
KIM Myoung hwan & SATO Masaru
受理 2013/06/06、採用決定 2013/10/14【画像デザイン】

要約

 屋外電光板は、発光する大型ディスプレイ画面上にさまざまな動画像の画像コンテンツを放映することによって、街路景観にさまざまな影響を与える。特に、都心の繁華街など人通りの多い場所において屋外電光板は、それらの地域にふさわしい賑わいの演出に役立つものであると理解し、数多くの設置事例をみることができる。しかし、それらが街路景観における賑わいの形成に貢献するかどうかは、まだ確認されていない。そこで、「賑わい感(Liveliness)」をキーワードにした屋外電光板景観の在り方について調べた。
先行研究において、福岡市とソウル市における屋外電光板景観の類型と特徴、そして屋外電光板の設置がもたらす街路景観への影響を確認した。本稿では、画像コンテンツの種類、構成方法、類型などによって異なる街路景観における賑わい感への影響を次の順で調べた。1. モニタリング調査とその分析結果から、68 個の画像コンテンツを収集し、福岡市とソウル市で、その種類をそれぞれ5つに分類した。2. それらの画像コンテンツの構成内容を分析し、種類ごとに代表的な事例を選定した。3. 先行研究を通して得た屋外電光板景観の類型から、福岡市とソウル市の代表的な事例を一ヶ所ずつ選定した。4. これらのデータを用いて、SD 法による印象評価実験のためのシミュレーション画像を製作した。実験の際には、ドーム型立体映像提示システム「サイバー・ドーム」を用いた。
実験の結果、総合評価因子とした「好き」と「賑わい」の相関はなかったが、画像コンテンツの種類、構成方法、類型などによって人々の受ける印象は大きく変わることが把握できた。画像コンテンツの種類をみると、コマーシャル広告や独自放送・地域情報などでは「好き」が、ニュース・キャンペーンや政府公示などでは「賑わい」の評価が高い。構成要素では、人物、事物、風景などのイメージ中心の画像コンテンツが「賑わい」と「好き」ともに高い評価を得た。また、画像コンテンツの類型では、設置された場所との関連が高い情報を盛り込んだ画像コンテンツが、屋外電光板景観への印象により大きな影響を及ぼすことが分かった。今後、これらの研究結果を踏まえて、望ましい屋外電光板景観を作り上げるためのコントロール手法の提案に取り込んで行きたい。



Last-modified: 2017-06-13 (火) 19:36:16 (705d)