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論文/宋王朝における刻本の組版に関する規範研究 の変更点


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*宋王朝における刻本の組版に関する規範研究
***レイアウトグリッドによる浙江地域の官刻本の検証を通して
***錢依然
***銭依然
(受付:2022/08/12, 採用:2023/03/04)
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***要約
 本研究では、現代レイアウトグリットの手法を用いて浙江地域の官刻本(以下「浙官本」を称す)30 部を調査対象として、刻本の行数、字詰めと版面サイズ、字送りと行送りの数値を再現し、浙官本のレイアウトの規範を探究した。分析により、浙官本は、縦横の比例が7:10 を基準とし、刻本のレイアウトがグリッドシステムに近い傾向があり、文字配置により、グリッドセルの構成が異なることが明らかになった。「浙官本」は辺欄の太さが上下2mm、左右3mm であり、4種類の「魚尾」が使われていた。また、「浙官本」を例にした刻本の版面と割り付けやレイアウトの各数値についての分析は、刻本のテキストベースの検索や史料のデジタル化の機能をさらに向上させることができ、刻本のレイアウト規範の継承* 発展が期待できるだろう。そして、今後比較対象の刻本を調査して初めて、本研究の分析方法で各地域や各時代の刻本のレイアウトを分析し、特徴と共通性を見つけることを期待している。
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