An experimental study on the expression of melting glass in kiln works
Glass wearing experiment to create works of glass and porcelain
KATO Chika
(受付:2020/12/25 採用:2021/05/16)
本論文は、熔着という技法に着眼点を置き、ガラスと磁器の熔着において貫入、剥離が最も少ない条件を明確することを目的とした。実験方法は磁器との熔着を行うために、50mm × 50mm 厚さ7mm の磁器板の上に、板ガラス40mm × 15mm 厚み6mm、カレット8g の2 種類のガラスを乗せ、窯で焼成を行った後、貫入確認と剥離確認の結果を比較する。実験項目は、磁器板の凹凸、釉薬の有無、上絵の具の有無、上絵の具の鉛の割合を比較するために12 項目、焼成温度は4 段階に設定した。確認方法として、石川県工業試験所九谷焼技術センターで行われている形式を用いた。実験結果から、今回の目的である貫入、剥離が全く見られない条件は導き出すことができなかった。しかし、貫入と剥離を緩和できる条件は確認できた。釉薬と有鉛上絵の具を使うことで、目的である貫入が全く入らない条件はできないが、それに近い表現が可能であるという結果が得られた。