The study on the method of the visualization of task for easy understanding of complex operations
Hirako Hajime
本稿は、複雑な操作を伴うタスクをわかりやすく視覚化する試みについて述べる。本研究の目的は、情報機器におけるユーザーインタフェースデザイナー(以降、UIデザイナー)が複雑な操作を伴うタスクを理解しやすくなるための知見を得ることである。タスクの視覚化方法の先行研究より、複雑な操作が伴うタスクを視覚化の対象とした場合2つの課題があると考えた。2つの課題を解決するタスクをわかりやすく視覚化する方法として先行研究の「Operational sequence diagrams」を改良したタスクの視覚化方法を提案した。提案したタスクの視覚化方法を用いて、複雑な操作を伴うタスクである航空管制卓を対象にタスクの視覚化を試みた。試みでは、UIデザイナーにタスクの視覚化をするために観察調査を実施していただき、観察調査で得た情報を基にタスクの視覚化とタスクの分析を実施していただいた。試みより、UIデザイナーにタスクの視覚化に関して所感を得た。所感より、UIデザイナーは複雑な操作を伴うタスクを理解しやすくするために、タスクの前後関係をわかりやすくすることと事後インタビューの内容をタスクと合わせて確認しやすくすること、また、観察調査の段階よりUIデザイナーが参加する必要があるという知見を得ることができた。