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論文/認知症高齢者のためのピクトグラム表現要素 の変更点


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*認知症高齢者のためのピクトグラム表現要素
***ー形喩, 表情, しぐさ, 関係性の理解度に着目した研究
***李 厚鍾,  須長 正治,  伊原 久裕
The Expression Element of Pictogram for the Elderly with Dementia
ー A Study on the Evaluation of Pictogram with Metaphor, Facial Expression, Gesture, Relationship
Lee Hoojong,  Sunaga Shoji,  Ihara Hisayasu
(受付:2025.05.09    採用:2025.10.06)
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***要約
 高齢化が進んでいる日本で、言葉による人とのコミュニケーションが困難な高齢者や障害のある人などのために絵記号(ピクトグラム)が開発されている。しかし、認知症を患っている高齢者に果たしてそれらのピクトグラムをどれほど理解できているのか、その有効性には疑問が残る。そこで、認知症高齢者群と高齢者群にわけ、JISのコミュニケーション支援用絵記号集の中からマンガ表現で用いられる効果線や漫符などの形喩と呼ばれる記号付きのピクトグラムを選び、その形喩の有効性について実験を行った。ついで、形喩の理解度について実験を行った。その結果から、理解度が低いピクトグラムを分析し,その問題点を解決するために形喩以外の幾つかの主要な要素を見つけ出し、それらを改良したピクトグラムを作成した。実験により、改良ピクトグラムの理解度の上昇が認められた(実験3)。以上の結果から、認知症高齢者によるピクトグラムの理解には形喩以外に表情やしぐさ、主体と対象間の関係性の表現などの要因が関わっており、それらを適切に組み込むことが理解度の向上に有効であるとわかった。
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