#author("2026-03-29T13:18:45+09:00","default:board","board") #author("2026-03-29T13:20:43+09:00","default:board","board") *雅楽における篳篥「唱歌」歌詞の通則の再定義 ***ーマルコフ遷移図を用いた『明治撰定譜』の定量的検証と構造分析 竹下 秋雄 受付:2025.12.13 採用:2026.03.28 ***竹下 秋雄 Redefining the Governing Rules of Shōga Lyrics in Gagaku Hichiriki Notation Notation: ーQuantitative Verification and Structural Analysis of the Meiji-senteifu using a Markov Transition Diagram Akio Takeshita (受付:2025.12.13 採用:2026.03.28) ~ ***要約 雅楽譜の読解は経験による暗黙知で行われている。読解において重要となるのが「唱歌」の歌詞であるが、具体的にどのような意味や役割があるかは明確になっていない。多による先行研究では「唱歌」歌詞の通則について述べられているが、その検証方法は記述されていない。そこで本研究では、まず多による篳篥「唱歌」歌詞の基本通則について定量的・構造的に検証を行い、次に検証結果に基づいて通則の再構成を行った。分析対象として『明治撰定譜』楽譜データ68 曲を用い、方法としてクロス集計とマルコフ遷移図による状態変化の可視化を用いることで、「運指」と「唱歌」歌詞の前後関係を検証した。結果、多の通則に沿わない例外を複数発見し、特にタ行歌詞が句頭以外に用いられること(157 件、8%)、ラ行歌詞からタ行歌詞への歌いつぎが存在すること(103 件)を確認した。また、同段歌詞は同じ運指が用いられる傾向を発見した上で、”ヤ・ル”はその傾向から外れること、”ヤ”は特定の旋律型でのみ用いられること、”ル”にはウ段歌詞としての用法以外に「装飾」「跳躍」の特殊な用法があることを発見した。 ~ ~