第97回芸術工学会理事会議事録
日時:2025年3月24日(月)18:00〜21:00
会場:オンライン(Zoom)
理事総数:21名
出席理事 14名:(会長)大井 尚行、(副会長)井上 貢一、(副会長)森野 晶人、安齋 利典、伊原 久裕、岡本 知久、小川 博、酒井 聡、田村 良一、鶴野 玲治、長野 真紀、水野みか子、薮内 公美、山畑 信博
委任状(議長に委任4名、会場に委任2名):加藤公敬、金子晋也、曽和具之、田邉匡生、有田行男、白石学
欠席理事 1名:礒村 克郎
出席監事 2名:小林 敬一、中林 鉄太郎
オブザーバー:藤 紀里子(九州大学)
資料
・資料1:第96回芸術工学会理事会議事録
・資料2:会員の動向
・資料3:企画委員会活動報告
・資料4:2024年度奨励賞受賞者一覧表
・資料5:2024年度秋期大会会計報告
・資料6:2024年度研究委員会活動報告
・資料7:投稿論文の状況
・資料8:査読・審査結果通知について
・資料9:2023年度会計報告修正
・資料10:2024年度会計報告
・資料11:2024年度特設委員会(批判的デザイン学研究会)活動報告
・資料12:2025年度特設委員会フォーム(批判的デザイン学研究会)
・資料13:2023年度会計報告修正
・資料14:2023年度資産修正
・資料15:2023年度決算報告書修正
・資料16:2024年度予算案
・資料17:歴代役員一覧表
・資料18:名誉会員推薦について
議事次第
議長:大井 尚行
議事録署名人:田村良一、鶴野玲治、(出席監事)小林 敬一、中林 鉄太郎
記録者:学会事務局外部委託先・小野寺(合同会社FLAT)
1. 第96回理事会議事録の確認 [資料1]
田村事務局長より、第96回芸術工学会理事会議事録については、理事会メーリングリストにて確認修正後、議事録署名人の確認を終え、学会のWebサイトへアップロード済みである旨報告された。
2.新入会希望者、退会希望者の報告/確認 [資料2]
田村事務局長より、以下の通り現状の報告がなされた。
・退会希望:個人会員1名
・会費未納等による退会処理:0名
・会費納入による復帰:0名
・新入会:個人会員4名、学生会員1名
現況:正会員数241名、総会員数271名(個人会員241名、名誉会員12名、学生会員18名、法人会員0件、休会3名)
3.委員会報告
3-1.企画委員会 [資料3]
安齋委員より、以下の通り報告がなされた。
3-1-1.2024年度秋期大会運営報告
・大会テーマ:「デザイン職能とジェンダーギャップ」
・日時:2024年10月4日(金)・5日(土)・6日(日)
・会場:実践女子大学 日野キャンパス(オンサイトとオンラインを併用)
・主催校:実践女子大学
・実行委員長:安齋 利典 理事(実践女子大学)
・参加者数:現地参加 71名(学会員 57名・非学会員 14名) 、エクスカーション参加 7名
3-1-2.2024年度研究発表大会運営報告
・企画担当:有田 行男 理事(富山大学)
・梗概担当:藪内 公美 理事(長岡造形大学)
・査読:研究委員会
・口頭発表:33件(2023 年度:27件)
・ポスター発表:5件(2023 年度:4件)
3-1-3.2024年度秋期大会記録編集
学会誌90号へ掲載した。(編集担当:安齋理事)
3-1-4.2024年度 奨励賞 [資料4]
26件に奨励賞を授与し、賞状を送付した。(2024年度奨励賞担当:曽和 具之 理事)
長野理事より、神戸芸術工科大学における奨励賞の授与数が例年多い現状を踏まえ、学会規定において、学科・コースの規模に応じた授与数の明確な基準を設けるべきではないかとの提案があった。
これを受け、企画委員会が各学科・コースの規模を調査し、選考基準の再検討を行うとともに、選考方法および募集要項の記載内容の見直しを実施し、関係者間での認識の統一を進めることとなった。
3-1-5.2024年度秋期大会決算報告 [資料5]
・支出:¥434,811-(講師料、通信費、懇親会費、消耗品費 等)
・収入:¥202,500-(大会参加費、懇親会参加費、エクスカーション参加費)
大学より¥50,000-の運営補助があったことに加え、講演会の文字起こしを内部で実施したことでコストを抑えたため、学会からの運営補助費を¥317,689-返金することとなった。
3-2.研究委員会 [資料6]
水野みか子研究委員長より、以下の通り報告がなされた。
3-2-1.2024年度 学会誌投稿・査読状況 [資料7]
・2024年4月以降受付論文 10件
・うち不採用 2件、採用 3件、審査中 5件
・2024年3月までの受付論文3件のうち、採用1件、審査中2件
3-2-2.芸術工学会誌90号 発行・掲載論文
・ 2024年度の採択論文として、4件の論文を学会誌90号へ掲載。
・ 上記論文は、3月26日付でJ-Stageにて公開。
3-2-3.査読・審査結果通知について [資料8]
現在、査読は「採用」「条件付き採用」「再提出」「不採用」の4段階で行っているが、「再提出」を繰り返すケースがあり、査読の長期化等の負担が問題となっている。これを受け、査読のあり方を以下の通り再検討した。
案1:「再提出」の廃止
・「採用」「不採用」の2段階とし、中間段階は「条件付き採用」のみとする。
・「条件付き採用」の場合、修正は誤字訂正などの軽微な範囲に留める。
案2:再提出の回数制限
・「再提出」は原則1回のみとする。
・上記前提を査読者への依頼時に伝える。
これに合わせ、投稿規定等を以下の通り変更したい。
・投稿規定15)に「再審査において改善されたことが確認できれば採択とする。」の一文を追記。
・査読報告フォーマットに「条件付き採用及び再提出の場合の修正原稿受付は原則1回のみ」「改善・修正が不十分な場合は不採用とする」旨を追記。
鶴野理事は、通常の学会と同様に「採用」と「不採用」の2択方式を採用し、「採用」に近い場合には「条件付き採用」とし、原則として1ヶ月程度での修正と再査読の実施を提案した。
安齋理事は、査読報告フォーマットに「育成の視点をもって評価をいただきたい」という記載があることを踏まえ、「条件付き採用」の場合に修正点を示すだけでなく、「不採用」またはそれに近い場合にもその理由や改善すべき点を明示する必要があると指摘した。
大井会長は、鶴野理事の提案に賛同し、「採用」か「不採用」かを最初に判定し、もし「採用」に近い場合には、採用に必要な対応事項のみを示し、それが修正されたかどうかを2回目の提出時に判断するという方法を提案した。
小林監事も同様に、査読で修正を求められた箇所が改善されていない場合は「不採用」とし、複数回の修正が必要となることは避けるべきとの意見を述べた。また、修正や不採用についてはその理由を明確に示し、投稿者の再起に繋げるべきだと述べた。
以上の議論を踏まえ、規定及び査読報告フォーマットの修正箇所や、修正の回数、査読者への判定基準等を研究委員会で再度検討することとなった。
3-2-4.2023年度会計報告修正 [資料9]
2023年度会計報告に誤りがあったため、以下の修正を行う。
当初の報告では査読料を7万円としていたが、実際には2023年度内に発生した査読料(収入の部)¥17,480-が含まれていなかった。修正後の査読料(支出の部)は¥87,480-となり、
これに伴い収支はともに¥200,000-となる。また、2023年度の水野理事立替分査読料¥2,520-を2024年度会計で精算する。
小林監事より、査読料は5,000円単位で規定されているため、前年度からの繰越金は査読料以外の項目で吸収すべきではないかとの意見が述べられた。
これに対し藤会計担当より、水野理事立替分の¥2,520-は査読料の不足分であるため査読料として処理しており、最終的な決算処理は今後監事と相談しながら実施していくとの回答があった。
3-2-5.2024年度収支報告 [資料10]
・収入:¥200,024-(前年度繰越金¥103,950-、利息¥24-、学会より¥96,050-)
・支出:¥200,024-(査読料¥90,000-、通信費¥840-、振込手数料¥7,150-、立替金精算¥2,520-、繰越金¥99,514-)
3-3.総務委員会
報告なし
3-4.特設委員会
伊原久裕事務局長より、以下の通り報告がなされた。
3-4-1. 2024年度特設委員会活動報告 [資料11]
・Discord上にセミクローズドのチャンネルを設置し、定例会を毎月開催した。初期構成メンバーに加え、大学院生が数名参加した。
・秋期大会にて松井が発表『ブッククラブ「批判的デザイン学研究会」への招待』を行った。
・2025年2月23日に、本会の伊藤・松井に加え、パネリストとして中西、伊賀、安藤の3名を招聘し、シンポジウム「『スマートシティとキノコとブッダー人間中心「ではない」デザインの思考法』討論会」をオンラインとオンサイト(東京都立産業技術大学院大学)で同時開催し、広く社会に議論を提供した。また、その模様はYouTubeにて公開されている。大井会長より、会員への周知を目的とした詳細な活動報告書の必要性が指摘された。これを受け、今年度は学会Webサイトに報告を掲載し、次年度からは学会誌年度末号にA4 1ページ程度の報告の掲載を依頼することとなった。
3-4-2.2025年度新規特設委員会について [資料12]
2024年12月〜2025年2月に募集を行った結果、以下1件の応募があった。
・批判的デザイン学研究会
・代表者:伊藤潤会員(東京都立産業技術大学院大学)
・2024年度より継続
・定例会及びシンポジウムの開催を予定
4.事務局報告
藤会計担当より、以下の通り報告がなされた。
4-1. 2023年度決算および2024年度予算案の修正 [資料13, 14, 15]
研究委員会の2023年度会計の修正に伴い、2023年度決算書及び2024年度予算案を修正した。
・2023年度買掛金に水野理事立替分¥2,520-を追加計上した。
・2023年度決算報告書貸借対照表における資産・負債及び純資産合計を¥6,137,262-に修正した。
・2023年度決算報告書貸借対照表における営業利益を¥775,421-、当期純利益を¥704,421に修正した。
・水野理事立替分¥2,520-を2024年度経費に追加計上した。
処理の方法及び監査の必要性については、引き続き事務局内で調査、検討する。
4-2.予算の追加計上(会計事務補佐員の雇用・FLAT への追加委託業務)について
会計業務のサポートを依頼したく、会計事務補佐員の雇用に10万円を事務局経費から支出したい。今後は、単発契約が可能な会計士がいないか探してみたらよいのではないか。また、学会運営に関する業務を合同会社FLATへ月額5,000円で追加委託したい。
5.次回理事会及び総会開催日時
下記の通り実施することとなった。
第98回 芸術工学会理事会:6月7日(土)10:00〜
第33回 芸術工学会総会(一般社団法人第12回総会):6月7日(土)13:00〜
2025年度臨時理事会1:6月7日(土)14:00〜
6. 2025年度春期大会企画 [資料6]
安齋理事より、以下の通り説明がなされた。
・大会コンセプト:香川県三豊市の荘内半島の地域づくり事例に学ぶ。
・日程:2025年6月14日(土)・15日(日)
・実行委員長:有田 理事(富山大学)
・プログラム:
6月14日(土)「URASHIMA VILLAGE」集合、自由時間、春期大会(講演3名)、懇親会、サロン
6月15日(日)父母ヶ浜・暮らしの大学・おむすび座見学、解散
・募集定員:現地参加者24名+オンライン配信(春期大会及びサロン)
(定員が予定数に達しない場合、パートナーの参加可能。)
・参加費:¥25,000-程度(1 泊・夕朝食含む・飲料別)
第一次募集では定員に達していないことから、引き続き募集を行う。
7. 2025年度秋期大会企画
井上貢一理事より、以下の通り説明がなされた。
・大会コンセプト:未定
・日程:2025年10月4日(土)(予定)
・実行委員長:井上 理事(九州産業大学)
・会場:九州産業大学
・理事会は大会前日に開催予定。
・新理事が決定次第、日程の再調整を実施する。
・エクスカーションは主催校が企画せず、推奨スポットの案内のみ行い、参加者が各自で巡る形式とする。
8.その他
8-1. 17期役員の選出について [資料17]
大井会長より、現状の次期役員候補が以下のとおり報告された。
会長候補:小林敬一監事
副会長候補:有田行男理事
役員継続:安齋利典理事、井上貢一理事、岡本知久理事、金子晋也理事、曽和具之理事、田邉匡生理事、田村良一理事、鶴野玲治理事(引き継ぎのため1年のみ継続)、長野真紀理事、中林鉄太郎理事、水野みか子理事、山畑信博理事
新任:土屋潤氏(九州大学)、藤紀里子氏(九州大学)、永嶋さゆり氏(九州産業大学)、馬頭亮太氏(崇城大学)、増田譲氏(長岡造形大学)、松宮圭太氏(名古屋市立大学)、見明暢氏(神戸芸術工科大学)、宮地良治氏(静岡文化芸術大学)
退任:礒村克郎理事、伊原久裕理事、大井尚行会長、加藤公敬理事、森野晶人理事、籔内公美理事
監事候補:酒井聡理事、白石学理事
大井会長が各候補者に最終確認を行い、承諾を得た上で新理事を確定し、総会前に周知することとなった。
8-2. 名誉会員の推薦について [資料18]
伊原事務局長より、定款第10条に基づき、以下の4名を名誉会員へ推薦したいとの提案がなされ、承認された。
・森山明子氏
・脇山真治氏
・加藤公敬氏
・相良二朗氏
小川博理事については、理事の退任後に名誉会員へ推薦することとなった。
また今後は、70歳以上、10年以上の個人会員歴、理事経験の条件を全て満たす会員または学会に多大に貢献した会員を名誉会員の推薦対象とし、本人の意向を確認した上で総会に諮ることとする。
以上の議事を終え、21:00に議長が理事会を閉会した。議事の要領及び結果を明確にするため、議長および議事録署名人は次に署名又は記名押印する。
2025年3月24日
議長
一般社団法人芸術工学会 代表理事 大井 尚行
署名人
一般社団法人芸術工学会 監事 小林 敬一
一般社団法人芸術工学会 監事 中林 鉄太郎
一般社団法人芸術工学会 理事 田村 良一
一般社団法人芸術工学会 理事 鶴野 玲治