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論文/プレイスメイキング概念・・ のバックアップの現在との差分(No.0)


#author("2017-06-13T19:25:27+09:00","default:sdafst","sdafst")
*プレイスメイキング概念における&br;デザイン手法に関する考察
***-米国ブライアントパーク修復プログラムを事例として
***三友奈々
Design Methods on the Placemaking Concept through the Restoration Program for Bryant Park
MITOMO Nana
受理 2012/12/17、採用決定 2013/01/29【建築・環境デザイン】
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***要約
PM (Placemaking, 以下PM と略す)とは、まちなかに居場所をつくる概念であり、その概念の下で行う手法をも指す。米国では、その概念の下で再生された公共空間の多くが、訪れる人達の居場所となっているが、現時点でPM手法における具体的なデザイン手法は一般化されていない。そこで本論文では、PM概念が最も強く反映されたと考えられる事例の修復プログラムを通して、PM 概念の下での計画・設計としてデザイン手法について考察することを目的とする。研究方法として、現在PMを世界的に牽引しているプロジェクト・フォー・パブリックスペースが、1981年に発行した米国ブライアントパークを対象としたレポートにある修復プログラムから、デザイン行為を抽出し、各デザイン行為のデザイン手段、対象、目的、段階について整理・検討し、それぞれの傾向を分析する。
本論文において、一連のデザイン行為が集まったものがデザイン手法である。各デザイン行為の結果より、本公園の修復プログラムを対象としたPM 概念におけるデザイン手法は、居場所にするために加えるデザインだけでなく、減らすデザイン手段も含まれること、単なる物理的環境だけでなく、利用者の行動を含めてデザイン対象となっていること、利用者を滞留させることが最大のデザイン目的となっていること、インフラ整備や常設ファニチュアだけでなく、仮設ファニチュアやコンテンツのデザイン段階まで含まれることがわかった。
以上より、PM 概念におけるデザイン手法とは、デザイナー視点だけではなく、マネジメント視点及び利用者視点でなされるべきであり、必要に応じて、減らすデザイン手段を講じる必要があること、仮設ファニチュアの使われ方やコンテンツのされ方まで配慮することが重要であると言える。
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