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自然光を採光した絵画作品の表現手法の提案と
展示の実践

分光分析を用いた実践的考察

岩崎可奈子

Proposal of Representation Method and Practice of Exhibition of Painting that Transmitting Natural Light
Experimental Study using the Spectral Analysis
Kanako Iwasaki
(受付:2018/7/20、採用:2019/2/19)【画像デザイン】

要約

本研究は、分光分析(スペクトル分析)とSD 法による印象評価を関連付け、自然光を作品の一部として取り入れる平面作品の展示手法を提案するものである。まず美術館などでの展示照明を調査し、日本美術の照明手法の考え方から、日本建築での自然光の採光手法に着目し、障子紙を用いた展示手法を提案した。また印象派絵画における光の捉え方を光と色の三原色の視点から調査し、自然の光を作品に取り入れる表現手法をについて考察を行い、自然光を採光する際に色面の分割と配置を行うことで自然光の印象が強くなるのではないかと考えた。
 次に実際に作品を制作し、自然光と人工光の影響をそれぞれ分光測色計による光の分光分析を行った。同時に作品に対してSD 法による印象評価を行い評価の項目の値に対して主成分分析を行った。実験の結果と分析から作品に自然光を透過させる展示は、自然光を透過させない展示に比べ一定して肯定的な印象を与えやすいこと、画面上に光の変化による動きをもたらすことも可能となることが分かった。自然光を透過させる展示手法は移り変わる光の変化という自然光の特徴を保ちながら肯定的な印象を鑑賞者に与えることの有効性が示された。しかし自然光を透過させた場合蛍光灯の影響が顕著になると否定的な印象が強くなるため実際に展示をする際には蛍光灯の影響が出ないように配慮し、展示場所や期間なども考慮する必要がある。



Last-modified: 2019-02-20 (水) 10:11:21 (27d)