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一般社団法人芸術工学会倫理規定(案)

一般社団法人芸術工学会倫理規定(案)


前文

近未来に向けて人類が抱えている問題は尋常でない。資源、エネルギー、人口、食糧、災害、気象変動など、地球規模の基本問題に加え、他方では人間欲求の限りない高まり、この矛盾に対応する生活設計のあり方は、正に深刻である。これらの問題に直面し、およそデザインに関わり且つその発展向上を志す者は、「技術の人間化」を標榜し、近未来から未来に向かってその解決策を学術的見地から追及し、その成果を広く社会に対して提供する責務があることを自覚し、「芸術工学会倫理規定」制定する。

学会組織に対する倫理規定

1. 本学会は、現在および未来の人々をとりまく諸々の課題に対して、デザインの力でその解決に貢献する。
2. 本学会は、行政活動・産業活動・市民活動と協力し、学術的かつ客観的立場に立ってデザインの発展に貢献する。
3. 本学会は、デザイン学に関する学問的立場から、総合的且つ学際的にその客観的データ、資料を提供し、国際社会、政府公共機関に対して積極的提言を行う社会的責任を持つ。
4. 本学会は、デザイン学に関する活動に関して、国際的協力を積極的に行う。
5. 本学会は、デザイン学に関する知識の普及を通じて、一般市民、ことに未来社会に対する教育啓発活動を行う。
6. 本学会は、研究者として社会の負託に応え、得られた研究成果の取り扱いに関して不合理な圧力に抗する会員の働きを支援する。

会員個人に対する倫理規定

1. 会員は、品位の向上維持に努め、学会の名誉を傷つけてはならない。
2. 会員は、デザイン分野における専門家として、その職務遂行において、一般市民の安全、健康と福利の増進、芸術文化や歴史の回復・再生・保全を優先する。
3. 会員は、研究ならびに技術活動の結果に真摯に対応し、他者の研究ならびに技術活動の成果を尊重するとともに、相互批判することによって、それを科学的合理的に評価することに努める。
4. 会員は、活動の成果が専門家のみのものに止まらず、社会の共通財産であることを認識し、人類に対する情報公開に努める。
5. 会員は、著作権、特許等の知的財産権を尊重する。
6. 会員は、専門家として自己研鑽に努めるとともに、他の研究者・デザイナの能力向上に協力する。
7. 会員は、公共的活動に専門家として参加する場合、その負託に応え、社会的責任を重んじる。
8. 会員は、すべての人種、国籍、信条、年齢、性別、障害にとらわれることなく、個人の生命、安全、および人格を尊重する。



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Last-modified: 2020-04-10 (金) 10:59:20